YouTubeの限定公開と非公開の違いは?どちらを使うべきか?

YouTube動画の投稿時の公開設定には、4つの方法が存在します。

公開方法の種類と概要
  • 公開・・・投稿後に動画をすぐに公開
  • 公開予約(スケジュールを設定)・・・先の日時を指定して動画を公開
  • 限定公開・・・動画のURLを知っているユーザーにのみ動画を公開
  • 非公開・・・「自分」と「指定した特定のユーザー」にのみ動画を公開

 

上記4つの公開設定のうち、「限定公開・非公開の違い」「限定公開・非公開は、どんな時に、どんな目的で使うべきなのか」は分かりにくいと思います。

また、「限定公開」の動画であっても、不特定多数のユーザーに動画を見られてしまう場合もあります。

この記事では、2013年からYouTubeへの動画投稿を継続してきた私が、4つの公開設定について詳しく解説を行っていきます。

この記事を読めば、YouTubeの「限定公開」と「非公開」の違いが分かり、適切に使い分けられるようになります。

目次

YouTubeの「限定公開」と「非公開」の違いとは

YouTubeでは、不特定多数に公開したくない動画をアップロードするための公開設定として「限定公開」または「非公開」を選択できます。

どちらも特定のユーザーに対してのみ動画を公開する設定ですが、公開される範囲が異なります。

「限定公開 < 非公開」という形で、非公開の方がよりプライバシーに配慮された動画の公開方法です。

 

「限定公開」の詳細

「限定公開」は、動画のURLを知っている人だけに限定して公開するという形です。

限定公開で動画を公開した場合、その動画はYouTube内の検索結果や関連動画に表示されなくなるため、基本的にユーザーはその動画をほぼ見つけられない状態になります。

(詳細は後述しますが、限定公開でも“特定の状況”では動画が世の中全体に公開されてしまいます)

 

「非公開」の詳細

「非公開」は、動画を投稿した本人と、動画投稿者(本人)が指定したGoogleアカウントのユーザーだけが、その動画を見られる形です。

もちろん、YouTube内の検索結果や関連動画にも表示されません。

 

例えば、あなたがGoogleアカウントAで、YouTubeチャンネルAに「非公開」で動画をアップロードしたとします。

GoogleアカウントAにログインしている状態であれば、動画のURLにアクセスすれば、非公開の動画を見ることができます。

しかし、あなたがGoogleアカウントB(別アカウント)でログインし直してから、その非公開動画を見ようとしても、その動画を見ることはできません。

 

非公開だと「本人+指定したユーザーのみ」が見られる

非公開の動画は、動画投稿者が指定したユーザーも視聴可能です。

この仕組みは、実際の設定画面を見ていただくのが分かりやすいと思います。

動画を「非公開」の設定にすると、【動画を非公開で共有する】という下記のような画面が表示されます。

招待するユーザーを入力する

 

【招待するユーザー】に、相手のGmailアドレスを記載すれば、その相手はだけは非公開の動画を見られるようになります。

 

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補足:YouTubeの「公開」と「公開予約」の違いとは

これ以降の解説をより理解していただきやすいように、「公開」と「公開予約」の違いについても軽くご説明します。

すでに知っている方は、この項目は飛ばしていただいても問題ありません。

 

「公開」の詳細

動画のアップロード後、すぐに動画が全世界で制限なく見られる状態になるのが「公開」設定です。

YouTubeの公開方法の中でも、もっともオープンな公開方法です。

 

「公開予約(スケジュールを設定)」の詳細

「公開予約」は、動画が見られる範囲・プライバシーの設定は「公開」と全く同じです。

異なるのは、動画が公開されるタイミングだけです。

例えば、1月1日の12時に動画のアップロード作業を行い、「1月3日 19時に公開予約」という設定を行っておくと、「1月3日 19時」になれば、自動で動画が公開される形です。

 

注意:限定公開でも動画を他人に見られる可能性はある

「YouTubeに限定公開で動画をアップロードすれば、プライバシーの問題は発生しないはず!」と思っている方も多いですが、限定公開の動画を誰かに見られてしまう可能性もあるので注意が必要です。

限定公開の動画は、動画のURLを知っている人であれば、普通に公開されている動画と同じように誰でも見られる仕組みだからです。

もし、どうしても他人に見られたくないような動画の場合は、「非公開」の設定にしたほうがプライバシーは守られます。

 

限定公開の動画が不特定多数の人に見られてしまう3つのパターン

限定公開の動画は、その動画のURLを誰かに知られなければ、不特定多数に公開されてしまうことはありません。

しかし、下記のように、意外なところから限定公開の動画が不特定多数の人に見られてしまう可能性もあります。

 

限定公開の動画URLを誰かが勝手に共有してしまった場合

あなたが「限定公開」としてURLを共有した誰かが、そのURLを他人に教えてしまうと、実質、誰でも限定公開飲動画を見られることになってしまいます。

 

例えば

仲間内だけで視聴する目的で動画を限定公開にし、動画のURLを自分含め10人だけに共有したとします。

そのうちの誰かが、間違って10人以外の誰かにURLを共有してしまったり、SNSにURLを投稿してしまったりすると、その動画URLを見つけた人は誰でも動画を見られる状態になります。

 

動画のURLを共有した人に悪意がなくても、「ついうっかり共有してしまった」、「限定公開だと知らなかった」という場合は普通にあり得るでしょう。

 

限定公開の動画をホームページやブログに埋め込んでいる場合

YouTubeの動画埋め込み機能を使って、ホームページやブログなどに限定公開の動画を埋め込んでいる場合、ホームページやブログの閲覧者は特に制限なく埋め込まれている限定公開の動画を見られます。

また、先ほどのパターンと同じように、限定公開の動画URLを共有した誰かが、限定公開と知らずに自分のブログなどに動画を埋め込んで誰にでも閲覧できる状態にしてしまう可能性も考えられます。

 

特に注意が必要なのは、最初は「公開動画」として公開し、その後、「限定公開」へ切り替えたケースです。

「公開動画」になっていた間に、誰かがブログなどに動画を埋め込んだ場合、限定公開に切り替えても、埋め込み先のブログでは引き続き誰もが閲覧できる状態になってしまいます。

 

限定公開の動画を「公開の再生リスト」に入れた場合

意外と盲点なのがこのケースで、知らないうちに限定公開の動画を世界中に公開してしまっている場合があります。

YouTubeの再生リスト機能は、その再生リスト自体を「公開にするか」、「非公開にするか」を選択できます。

「非公開の再生リスト」は再生リストを作った本人にしか見られませんが、「公開の再生リスト」はYouTubeの検索結果にも表示されるので、誰でも見られます。

「限定公開の動画」であっても、「公開の再生リスト」に入れると、その動画のURLを不特定多数の人に晒しているのと同じ状況になってしまいます。

 

例えば

何らかのセミナー参加後に「参加者限定」としてセミナー映像をYouTubeの限定公開動画として共有されたとします。この動画を自分が作った「役に立つセミナー動画(公開の再生リスト)」に入れてしまうと、不特定多数に見られてしまう可能性が出てきます。

 

この場合、「役に立つセミナー動画」という再生リストは、あなたのチャンネルページやYouTubeの検索結果に表示されるため、再生リスト経由で誰でも限定公開の動画にたどり着けてしまいます。

 

YouTubeの限定公開はこんなケースで使うべき機能

YouTube上でより多くの視聴者に自分の動画を見てもらいたい場合は、動画を「公開」または「公開予約」で投稿する必要があります。

一方で、「限定公開」は下記のようなケースで使うのが良いと思います。

 

ファンクラブやコミュニティ内で特別な動画を公開する場合

「限定公開」のよくある利用方法としては、何らかの特別な組織やコミュニティ内でのみ動画を共有したい場合です。

最近だとオンラインサロン参加者限定で、何らかの動画の閲覧権利を提供する、などが考えられます。

 

例えば

ファンビジネスを行っている方が「LINE@に登録してくれた方だけに限定動画をプレゼントします!」といった形でLINE@への登録者を募ったとします。

プレゼント用の動画を「限定公開」でYouTubeにアップロードしておき、その動画のURLをLINE@の登録者の方だけに伝えるといった活用ができます。

 

結婚式や旅行などで撮影した動画を友人・知人だけに公開したい場合

結婚式や旅行へ行った時に撮影した動画を、友人・知人など特定のグループだけに公開したい場合もYouTubeの限定公開は便利です。

 

例えば

誰かの結婚式で撮影した動画を相手に共有したい場合、DVDやブルーレイディスクに焼くのは、お金も手間もかかります。この場合、動画をYouTubeへ限定公開でアップロードして、動画のURLをメールやLINEで送れば、簡単に動画を共有できます。(相手の住所を知らなくても動画を渡せるのも手軽です)

 

また、こういった類の動画の場合、その動画を見たい人もいれば、見なくてもいいと思う人もいるでしょう。

その点、YouTubeの限定公開URLを送るだけであれば、動画を見るかどうかは相手に任せることができるので、受け取った相手にとっても心理的な負担になりません。

 

自分が視聴するためだけの動画をYouTube上に保存しておく場合

少し特殊な活用方法かもしれませんが、YouTubeをクラウドストレージのような形で活用することもできます。

エバーノートやドロップボックスの動画版のような活用方法です。

 

例えば

自分のスマホやタブレット端末のデータ容量がいっぱいで動画を保管しておく場所がない…といった場合に、その動画をYouTube上にアップロードしておくこともできます。

ただし、この場合は、アップロードする動画の著作権に気を付ける必要があります。

 

限定公開動画の共有用URLを確認する方法

YouTubeに限定公開でアップロードした動画を、あなた以外の誰かに共有する場合、相手にその動画のURLを伝える必要があります。

下記の方法で、動画のURLを取得してください。

 

まず、限定公開の動画をアップロードしているYouTubeチャンネルにログインして、右上のアイコンをクリックして表示されるメニューから【YouTube Studio】へ移動します。

左メニューにある【コンテンツ】へ移動後、共有したい動画にカーソルを合わせて【オプション】という箇所をクリックします。

動画にカーソルを合わせて「オプション」をクリック

 

【共有可能なリンクを取得】を選択すると、クリップボードにURLがコピーされます。そのままメールやLINEに張り付ければ動画のURLを共有できます。

共有可能なリンクを取得

 

なお、動画の詳細を編集する画面の中にも【動画リンク】として表示されていますので、こちらをコピーしても良いです。

動画の詳細からも「動画リンク」を取得可能

YouTube動画のURLは【https://youtu.be/ランダムな英数字/】という形式になっています。

 

本当に“特定の人だけ”に共有するのなら「非公開」を使うべき

もし、本当に限られた相手・特定に相手だけに動画を共有したいのであれば、限定公開よりも非公開がおすすめです。

非公開であれば、あなたが指定した人だけが動画を見ることができます。

 

限定公開の場合…

あなたが動画の共有リンクを取得して、AさんにURLを共有したとします。その後、AさんがBさんにその動画のURLを教えてしまうと、Bさんも普通に動画を見ることができます。

 

あなた自身はBさんに動画を共有していなくても、共有用URLが勝手に広まってしまう可能性があるのです。

 

一方で、非公開の場合であれば、本当にAさんにだけ動画を共有することが可能になります。

 

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YouTubeで動画を「限定公開 or 非公開」でアップロードする方法

動画の公開方法の種類、プライバシー設定、活用法について理解していただけたと思いますので、具体的な設定方法について、画像を交えてご説明します。

 

動画を「限定公開」でアップロードする方法

動画をアップロードしたいYouTubeチャンネルにログインしたら、普通に動画をアップロードする流れで、右上のビデオマークから【動画をアップロード】をクリックし、アップロードしたい動画を選択します。

限定公開・非公開の場合もアップロード手順は同じ

 

「詳細」→「動画の要素」→「チェック」という流れで進んでいき、「公開設定」のタブまで来たら【限定公開】を選択します。

公開設定で「限定公開」を選択

このまま右下の【保存】をクリックすれば、限定公開として動画が公開されます。

公開後、すぐに動画の共有用リンクが表示されますので、コピペして共有したい相手に送ります。

 

動画を「非公開」でアップロードする方法

通常の流れで動画をアップロードし、「公開設定」のタブまで進みます。

【保存または公開】→【非公開】を選択します。

このまま【保存】をクリックすると、動画をアップロードした自分自身だけが見られる状態になります。

公開設定で「非公開」を選択

 

特定の相手だけに動画を共有したい場合は、非公開の下に表示される【動画を非公開で共有する】という箇所をクリックします。

動画を非公開で共有する

 

【招待するユーザー】という箇所に、共有したい相手のGmailアドレスを記入します。

共有先の相手は、ここに記入したGmailアドレス(Googleアカウント)にログインした状態でないと、この動画を見ることはできません。

招待するユーザーを入力する

 

動画を共有したいユーザーの分だけ、Gmailアドレスを記入します。

もし、動画が共有された旨をメールでも通知したい場合は【メールで通知する】にチェックマークを入れて【完了】をクリックします。

Gmailアドレスを記入して「完了」をクリック

 

このまま【保存】ボタンを押せば、非公開の動画として「自分自身+特定のユーザー」のみ視聴できる状態になります。

 

限定公開・非公開でも著作権&コミュニティガイドライン違反はNG

「限定公開」や「非公開」の動画なら、著作権を気にせずに動画をアップロードしても問題ないと思ってしまっている方も少なくありません。

しかし、「限定公開」や「非公開」であっても、著作権を無視したテレビや映画の動画などをアップロードするのは絶対にNGです。

 

YouTubeには「コンテンツID」と呼ばれるシステムが存在するため、著作権などに問題がある動画は自動で検知される仕組みになっています。

最近では、動画のアップロード時に「著作権のチェック」が入るようになっているため、動画の公開設定にかかわらず、問題のある動画は削除される可能性があります。

最悪の場合、その動画をアップロードしたYouTubeチャンネル自体がアカウント停止・削除されてしまう危険性もあります。

 

このため、限定公開・非公開であっても、他人の著作物であるテレビや映画などの動画をアップロードすることは絶対にやめましょう。

「限定公開(非公開)で、視聴するのは自分と知り合いだけだから…」といった考えでアップロードしてしまうと非常に危険です。

 

最もオススメなのは「公開」で動画を投稿すること!!

不特定多数に見られたくない動画に関しては、この記事の内容を参考にして「限定公開」または「非公開」のどちらかで投稿するのが良いでしょう。

ただ、せっかくYouTubeに動画を公開するのなら、より多くの人に見てもらえるように「公開」の設定で動画を投稿するのがもっともお勧めです。(もちろん、不特定多数に見られてもいい内容の動画を投稿する場合です)

「公開」にしておくだけで、あなたの動画が何十万回、何百万回と再生される可能性があるからです。

しかも、そうやって多くの視聴者に見てもらえれば、多くの人に楽しんでもらいながら、動画に表示される広告から収入を得ることもできます。

世界中の人たちに楽しんでもらいながら、広告収入までもらえてしまう・・・、はっきり言って、YouTubeは本当に夢のようなビジネスだと思っています。

 

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